2008 / 10
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きらきら、きらきら―――――――
  ぴかぴか、ぴかぴか―――――――
    くるくる、くるくる―――――――

光を取り込んで、小さな小さな銀河は綺麗な世界を見せてくれる。
星のカケラは小さくとも・・・・・その中に見える大きな星になる。
悲しいことも、寂しいことも、嫌なことも、忘れさせてくれる。

ほら、お兄ちゃん・・・・
見えるよね?
一度として同じ星には見えないね。

うん、真凛(まりん)・・・・
見えるよ。
一度として同じには見えないね・・・・・
大好きだよ、僕の真凛。

きらきら、きらきら―――――――
  ぴかぴか、ぴかぴか―――――――
    くるくる、くるくる―――――――

お兄ちゃん、あたしも・・・・大好き。

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皆様、こんにちは。

やっとお子達の小学校の文化祭(?)が終わりました。
二学期の二大イベントがこれで完了したわけで。。。
やれやれです~~。
これで落ち着いてこちらにも勤しめるか!?
いや・・・習い事の発表会や試験もあったりするわ(滝汗)

次回作に・・・と用意している作品が夏休み中に書き始めたので
思いっきり情景等が今の季節にそぐわないのですよ。
なので、色々拙稿しつつぼちぼちUPしていきます。

またお付き合い頂ければ嬉しいです。


              紫苑あかね 拝

Page.136

皆様、こんばんは。

『ハ・ツ・コ・イ!?』の短編として『手のひら』を書きました。
楽しんでいただけたでしょうか?

中学生の荒削りな=不器用な恋心を描いてみました。
まだまだ大人になるまで時間が掛かるこの時期、
それでも恋心は切ないほどそれぞれの心に満タンになっていると思います。

純粋に恋を育てていけるか!?
それぞれが壁にぶつかりながら成長していくと思います。
これからも『ハ・ツ・コ・イ』キャラ達を温かい目で見守っていってください。



オフの方で。。。
お子達の小学校にて文化祭(みたいな行事)が近々あります。
その準備等で毎日、小学校へ出勤デス。。。
ゆっくりPC前に座り、ワードを開いて~~~出来ていません。
ワードよりエクセルを開いている方が多いかも。
次回作の更新はそちらの方が落ち着いたら行います。(10日程です~)
皆様、宜しくお願いします。



           紫苑あかね 拝


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「そのくらいにしておけ!」
低く唸るような声があたし達の耳に聞こえた。
2人とも驚いた顔を声のした方に向けた。
そこには真剣な面持ちの雄輝が立っていた。
雄輝は静かにあたしに近寄り、学生かばんを持っている手を
大きな手でそっと包み込んだ。
それまであたしの心は不安で震えていたのだが
雄輝の手のひらから伝わってきた温もりにその不安は徐々になくなっていった。

「俺が北山を選んだんだ!お前にとやかく言われる筋合いは無い!」
「だって、この子は西君に似合わないよ」
「似合うか、似合わないか、それを決めるのは俺だ!」
「そんな・・・・それにあたしは中1の時から好きなんだもん」
「俺は北山が好きなんだ!小さいときから北山しか目に入らない
お前の気持ちに応えられない」
「ユウキ・・・・」

あたしは雄輝達の剣幕に驚いてしまった。
改めて彼の告白を聞き、少々戸惑いながら彼を見上げた。
今まで彼女の冷たい視線を投げかけていた雄輝は
あたしの視線に気が付き優しい眼差しを向けた。
そしてあたしから視線を外さずに話した。
「俺は、こいつ以外考えられないから。
それに好きになったヤツが『似合う、似合わない』と
装飾品ように言うヤツは最初から論外だよ」

その言葉が決定打になったのか、彼女は「諦めないから!」の捨て台詞を吐いて
足早に立ち去った。
その後、あたし達も通学路をゆっくり歩いて帰った。
途中、二言三言会話を交わしたが何故か終始無言だったが
それでもお互いに繋がっているように思えた。
通学途中にある公園のベンチに座り話をした。
夕焼けがとても綺麗に見える。

「ごめん、ここに俺が来るのが遅くなったばかりに嫌な思いさせた」
「ううん、平気だよ、あれくらい・・・」
「それでも俺は北山に嫌な思いさせたし、そんな思いをさせたくないんだよ」
「う・・・ん、ユウキ、ありがとう」
「ごめんな・・・・北山・・・・」
「・・・・・・やっぱり・・・だね」
「ん?何が?」
「やっぱり、ユウキの手って安心するんだよね」

そう言いながらあたしにしては珍しく、彼の手を取り両手で彼の手を包み込んだ。
あたしの珍しい?大胆な行動に驚き顔の雄輝は交互にあたしの顔と手を見つめた。
フッと目を細めて心を蕩かすような優しい笑顔を浮かべ、
あたしの手に包まれていた手を抜き取り反対にあたしの両手を掴んだ。
そしてその手を何度も角度を変えながら、
自分の唇に寄せて呟くように「大好きだよ」と言った。


あたしはこれから先、雄輝のこの温かい手のひらが手の届くところにあれば
きっと自分の心不安や恐れで震えることがあっても大丈夫だと思う。
そしてかれも同じに感じてくれている。
彼の温もりを通して『好き』という言葉が伝わる限り・・・。




                       -おわりー

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翌週からあたしは頭のコブや打ち身、体調も良くなったので登校するようになった。
雄輝の部活の無い日は一緒に登校した。
日陰を作ってくれたり、歩道を歩く時でさえガードレールがあっても
自分は必ず車道側を歩くようにしてくれた。
それぞれのクラス近くまで一緒に行き、別れ際小さくバイバイして
教室に入るのが日課となった。


体育祭の合同練習がある時は、お互いの存在を確認しながら
それぞれの練習に勤しんだ。
先日の騎馬戦での事故があってから
決して後ろにまわって騎手部分を引きずり落とすような行為を
してはならないという厳重な注意が教師のほうからあった。

私が保健室に運ばれて行ってその後、
雄輝と保健の養護の先生から経緯を聞いた教務主任が
運動会での騎馬戦競技を検討するまで至ったという。
それと私を故意的に引きずり落とした女子は・・・
自宅謹慎ではなく厳重注意となったらしい。

運動会を2日に迫って来たその日に
私は校門のところでいつかの女子に会った。
雄輝と一緒に帰る約束をしていたので、
彼を待つために校門近くの植え込み前で待っていた。

「あの時のことは、謝るわ」
「うん・・・・」
「でも、あたしも西君のこと大好きだから!」
「・・・・・・」
「アンタには全部ひっくるめても負ける気がしない。
それに西君にとってあたしの方が似合っているんだからねっ!」
「似合っている?どういうこと?」
「成績も容姿もよっ!そんなこともわからないの?」
「何それ・・・・」
「まぁ、アンタにはそれくらいしか言い返せないわよね
彼と同等となれる『何か』を持っているの?」
「あたしは・・・・」
「彼だってそのうちアンタに飽きるわよ!だってアンタつまらないもん!」

畳み掛けるように話す女子の顔をまともに見ることが出来ずに俯いてしまった。
「(あたしは、ユウキに似合わないの?)」
「(成績や容姿も10人並みだし)」
そんな彼女の言葉が頭の中をグルグルと駆け巡った。
学生かばんを必死に持っていないと落としそうなくらい
あたしは自分の身体から力が抜けていくような感じがした。
具合が悪いわけではないのに・・・
あの時みたいに地面がグラグラする感覚もあった。
その時はもう彼女の声はあたしの耳には入らなくなってしまった。

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あたしは結局その週いっぱい休むこととなって
放課後、愛ちゃんを始めクラスメートが入れ替わり立ち代り
お見舞いに来てくれた。
愛ちゃん以外の友人は、あたしの家に常に雄輝がいることに
一様に驚きを隠せなくて・・・。
部活が終わってからその足でいつも来ていたから。


土曜日の午前中にはだいぶ体調も良くなり、
雄輝が部活を終えてから家庭教師代わりに15時過ぎに来てくれた。
もうベッドに入っていなくても大丈夫だったので
あたしの部屋に小さなテーブルを置いて苦手な数学を教えてもらうことにした。

「こないだの試験対策のまとめ、ありがとう」
「あぁ、あれな・・・わかったか?」
「うん、だいぶわかりやすかったよ」
「そうか・・・じゃぁ、この問題わかるよな?」
「えっ?マジ?ちょ、ちょっと待ってよ~~~」
「待たないよ、はい、ここやる!」
「うぅ~~~~」
「黙って、手を動かす!」
「もうっ!ユウキのイジワル~~」
「何か言ったか?」
「いいえ、な~~んにもっ!!」

学校を欠席していた分、特に苦手な数学の遅れを取り返すために
部活で疲れた身体をおしてわざわざ来てくれているのに
その恩をすっかり忘れているあたしだった。

「北山は基本はしっかり理解できているんだから
応用を重点的にやれば、きっと成績も上がるんじゃないかな?」
「そうかな?」
「そうだよ、だから頑張って同じ高校に行こうね!」
「やっぱり・・・そっちに話題を持って行く~~!」
「まぁね、それが目下俺の望みだし」
「でも・・・女子校に行ったらそれも叶わないよ?」
「ダメ!北山は俺と同じ高校に行くの!男女共学のね!!」
「『女の園』を体験してみたのに~~~」
「通学路が違ったら、北山に言い寄ってい来る奴等から守れないじゃん」
「そんなことありえないから~~~~」
「そんなことありえるの!北山は可愛いからね・・・」
そういうと雄輝はふいに大きな手であたしの額から頬に掛けて撫でた。

勉強の合間に?それともお喋りの合間に?
どっちが時間的に多いのか!?という感じだったが
2人で楽しく勉強が出来た。

Page.132

17時を告げる町内のチャイムが聞こえた。
「北山、俺、そろそろ帰るわ」
「うん、今日はありがとう・・・それとごめんね」
「いや、いいよ。それよりよく休めよ」
「うん、わかった」
「明日は・・・っていうか打ち身の方も緩和しないと学校は無理だな?」
「お母さんがね、心配していて・・・多分今週いっぱい休むかも」
「そうか・・・じゃぁ、また明日来るよ」
「ユウキ、でも部活があるじゃん?」
「終わったら、即行来る!顔を見たいからさ」
「うん、ありがとう、待ってる・・・」
彼が帰るというので、上体を起こした。
でも手は繋いだままで・・・。

「そうだ、忘れるところだった
今度の試験のまとめを持って来たんだ。少し見ておけよ
クラス違っても出題範囲は同じだろう?」
「ありがとう、何から何まで・・・・」
「同じ高校に入りたいからね。北山には頑張ってもらわないと~!」
「えっ!?あれ・・・本気だったの?
だってあたしは、愛ちゃんと同じ高校だよ」
「彼女の成績なら許容範囲だけど・・・北山はな~~~」
「ひっど~~~い!!あたしだってその気になれば~~~」
「じゃぁ、『その気』になってもらおうね♪
ハイ、これ全部覚える!!」
「もう!!ユウキは~~~強引だよ!!」
あたしは雄輝に半ば強引に乗せられたことが悔しくて
彼の胸をポカスカ叩いた。

「北山・・・・俺、いつでも本気だからな
早く元気になれよ・・・」
そう囁いてあたしを抱き締めながら
大きな手であたしの背中を撫でた。
あたしの顔を下から覗き込むようにして
探るようにそっとあたしの口に唇をそっと寄せた。

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「ユウキ!!」
あたしは叫ぶように彼の名を呼び、肌掛け布団を跳ね除けるようにガバッと起き上がった。
「どうした?北山」
「・・・・ユウ・・・キ?」
「うなされていたぞ、大丈夫か?」
「ゆ、夢だったの・・・・」

目の前には、私服姿の雄輝がいた。
出窓のカーテンに夕日が映り自室全体をオレンジ色っぽくさせていた。
混濁する意識の中で感じた冷たい大きな手のひらで雄輝は、あたしの額から頬に手を滑らせた。
あたしはその仕草に縋りつくように両手で雄輝の腕にしがみ付いた。

「ユウキが・・・さっきの女子と行っちゃう夢・・・見たの・・・」
「さっきのって・・・?あぁ、ウチのクラスのあいつか・・・」
「うん・・・」
「騎馬戦の時、あいつに引きずり落とされたって聞いた」
「・・・・・」
「明日、俺・・・あいつにハッキリ言ってやるから」
「いいの、そんなことしなくて・・・・でも・・・うぅっ・・ふぇ・・・ん・・・」
「どうした?どこか痛むのか?おいっ!北山!?」
「ち、違うの・・・どこも痛くないっ・・・
違うの、ユウキ~~夢の中みたいにあたしから離れないで」

あたしは子どものように半べそで雄輝の腕に更に力を込めてしがみ付いた。
雄輝は反対の腕で包み込むようにあたしを抱き締めて、
背中をとんとんと軽く叩きながら慰めてくれた。
彼のそんな優しい仕草にあたしの気持ちは徐々に落ち着いてきた。


「俺はどこにも行かない、北山の傍にいるよ・・・」
「うん・・・・」
「あいつは・・・ウチのクラスの女子の事は、
これ以上北山を悩ませることは無いから」
「・・・・ユウキ、わかった・・・・」
「はぁ―――ッ!それにしても北山とこうなってから、
俺が心安らかに過ごせることが出来なくなってしまったよ」
「ごめんね・・・・ユウキ」
「じゃぁ、お詫びをもらうかな?」
「お詫び?えぇ~~とぉ・・・どんなことがイイ?手足のマッサージとか?」
「ごめんなさいの気持ちを込めて・・・俺にキスして?」
「ユウキ~~~~~~!?な、なんでぇ???そ、そんな~~~////」
「じゃぁ、お手本♪」
そういうか早いか、雄輝はあっと言う間にあたしの唇にそっと口付けた。

「わかった?こうやるの」
「う~~~~ッ!」
もの凄く期待している顔であたしを見ている雄輝に「意地悪!」と囁きながら
そっと雄輝の頬に唇を寄せた。

「まぁ、いっか!北山からの初めて・・・だからイイよ」
「ユウキ~~~!!」
「そういえば、ここへ来る前にウチの病院へ寄ってきて聞いたよ
後頭部のコブと胸に打ち身だってな?」
「うん、そうなの・・・胸のほうには何枚も湿布剤を貼られちゃった
こんなに貼られたの初めてだよ、ユウキ見る?」
あたしは襟ぐりを少し引っ張った。
「/////~~~な、なんでっ!?そんなとこの湿布を俺がいちいち見るんだよ!!」
「ユウキ・・・?どうしたの??顔が赤いよ?」
「北山~~~お前にはまいったよ」

そう言いながら雄輝がなぜ顔が赤いのか?と考えてもよくわからないあたしを
彼は自分の肩にあたしを凭れ掛けさせ、自分はあたしの髪に顔を埋めるように
あたしを優しく抱き締めた。
でも彼の身体は小刻みに振るえているようだった。

「ユウキ?」
「黙っていろ!」
「・・・・う、うん・・・・」
何故雄輝が怒った口調になったことがよくわからず
あたしは取り繕うように雄輝の手を左手で掴んだ。
それに気が付いた雄輝は「ふぅ―――」と深く息を吐いた。
自分から手を繋ぎ直し、以前あたしが怪我をしたところを
親指で優しく撫ぜてくれた。

「ユウキの手って、大きいね。
それに今は冷たくて良い気持ち」
「そうか?それはまだ微熱があるからじゃないか?」
「うん・・・そうかも。
さっき寝ているときおでこに触ってくれていた?」
「うなされているみたいだったから
心配だったから・・・・」
「安心できるの・・・」
「そうか・・・・」


それから上体を起こしている体勢がしんどくなったあたしは
雄輝にそっと横たえて貰い、そのまま静かにお喋りをした。
手は繋いだままで、時折雄輝は優しくおでこを撫でてくれた。

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元々熱っぽかった体調のあたしは、
雄輝に抱かれながら心地好い揺れに睡魔が襲って来た。
保健室に一番近い昇降口から校舎に入り、そのまま静かに保健室へ向かう。
雄輝が運動靴を脱ぐ時、一瞬雄輝の唇があたしのおでこを掠めたような気がした。

「北山、こないだ怪我したとき・・・もうあんな思いはしたくないと言ったのに・・・」
「(ごめんね・・・ユウキ)」
「俺、お前のこととなると周りが見えなくなる」
「(それはあたしも同じだよ)」


保健室のベッドにあたしをそっと寝かせて、養護の先生に経緯を話している。
エアコンが効いていてとても涼しい。
養護の先生があたしの体操着の間から器用に体温計を差し込みながら
カーテンの向こう側にいる雄輝に話をしている。

「北山さんはどうやって倒れたの?」
「騎馬の上に乗っていて北山は騎手だったので、
相手チームの子に引っ張られて・・・・仰け反るように落ちました」
「そう・・・後頭部にコブが出来ているけれど・・・・吐き気とかないみたいだから」
「倒れてから、目を開けてくれなくて・・・俺、どうしたらいいか・・・」
「大丈夫よ、西君、あなたがそんなに動揺してどうするの?
それにしても・・・怪我の絶えないお嬢さんね・・・」
「先生、熱は・・・ありますか?」
「そうねぇ・・・これはちょっと早退した方がいいわね。
ちょっと待って!今日は君は付き添いダメよ。まだ授業があるでしょ?」
「はい・・・・わかりました」
「ちょっと北山さんのおうちの人に連絡してくるから
悪いけれど西君、彼女を起こしてミネラルウォーターが飲めそうだったら・・・飲ませてあげて」
「わかりました・・・」
養護の先生が保健室を出て行き引き戸を静かに閉めた。

「北山、水飲めるか?」
「うぅ・・・・ん・・・ゆ・・・うき?」
「頭、痛いか?起きられるか?」
「お水?・・・・うん・・・飲みたい・・・・」
一所懸命上体を起こしたつもりだったが
『ポフンッ!』と頭を枕に戻してしまった。
「無理か・・・?ちょっと待って」

そう言う雄輝はあたしの肩の下に腕を入れて
自分の体にくっ付けるようにあたしの上体を起こした。
口元にそっとペットボトルの口を付けてそろりそろりと傾けて
少しずつミネラルウォーターを飲ませてくれた。

「もっと飲む?もういらない?」
「・・・・もういい、ありがとう・・・ユウキ・・・」
「うん・・・・頭、まだ痛い?吐き気は?」
「ううん、吐き気は無いよ・・・頭と胸が少し・・・
あたし、ユウキの言うことちゃんと聞けば良かった・・・」
「もう、いいよ・・・・」
そう、言いながら雄輝はあたしの頬をやさしく撫でた。

その後、養護の先生が保健室に戻りそれと入れ替わるように雄輝は校庭に戻って行った。
20分ほどで母親が車で迎えに来て、その足で西総合病院の脳外科と内科へ直行した。
一応CT検査をもして、コブのみの怪我で骨などには一切異常はなかった。
胸の痛みは、上から騎馬部分の子が重なった時の打ち身。
熱っぽい体調は、残暑の疲れで夏風邪をひいたとのこと。
医師の診断はコブや打ち身も含めて熱が下がらなないうちは安静にするように、ということだった。
母親に支えられながら帰宅し、そのままTシャツ・短パンという部屋着に着替え
薬を飲むために蒸しパンを2~3口食べて処方してもらった薬を飲み
自分の部屋に這うように辿り着き、倒れ込むようにベッドに入った。

階下では母親がいる気配がするが、あたしにはもうそんな余裕すらなくて
発熱の所為と後頭部のコブの痛みとであっと言う間に夢の中へ。
時折、意識が浮上する感じがする。
その時、額が冷たく感じる。
きっと母親が冷たいタオルでものせてくれているのかな?
でも・・・・濡れているって感じじゃない。
手のひらで熱を測るような仕草で。
そしてあたしの意識は混濁していく。


『西君、あのさぁ、今度、あたしと・・・デートしない?』
――――――やだ、ユウキそんな子とデートなんかしないでっ!
『だってさぁ、あたし、西君のこと大好きなんだもん♪ファンクラブにも入っていたんだよぉ』
――――――あたしの方が好きなのに!!
『好きな子いるって知っているけどぉ、あたし、諦めないしぃ、絶対あたしの方が良いって!』
――――――それはユウキが決めることなのに・・・
『ねぇ、お願いだからぁ、1回だけでもぉ、あたしと付き合ったら・・・あたしの良さがわかるって!』
――――――ユウキ・・・本当に付き合っちゃうの?
『ねぇ、いいでしょう?あたしと付き合ってよぉ』
『わかった・・・・付き合うよ・・・そういうことだから北山、ごめんな・・・』
――――――ユウキ、嫌だ~~~~!!!

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模擬競技とはいえ、皆闘争心が高まってきたせいかテンションMAX。
あたしの下で支えている子たちでさえ、恐ろしいまでの気合の入り方だった。
やはり運動系の部活に所属している子たちは違うね~~~。
なんてことを思いながら闘いの坩堝の中へ突進して行った。
とにかく自分のはちまきを死守しつつ・・・
相手のはちまきを取らなくちゃいけないってこれ結構大変!
あたしの相手は・・・・さっき雄輝の傍にへばり付いていた女子。

「アンタなんか、西君に似合わないんだから!!」
「競技には関係ないでしょ?」
「何よ!彼のこと想っているのはあたしの方がずっと重いのに、アンタなんか、引っ込んでなっ!」
「隙ありっ!!」

喋るのに夢中になっている彼女がほんの少し隙が生じた。
そこに素早く手を出していとも簡単にするりとはちまきを取った。
取られた騎馬は速やかに自分の陣地に戻らなければならないのだが、
あろうことか彼女は戻り際あたしの後ろに回った。
そして後ろから軽く肩を引っ張った。
いつものあたしだったらこれくらい引っ張られたからってバランスを崩すことは無い。
でも今朝から体調がすぐれなかったのと、
残暑厳しい暑さの中あっと言う間にバランスを崩してしまった。
あたしがグズグズとなった所為で、騎馬部分の子たちも崩れてしまい
前方の騎馬部分の子が後ろ向きに倒れあたしの上に圧し掛かるような形となった。
あたしは思いっきり後頭部を校庭の地面に打ち付ける形で倒れてしまった。

「北山っ!!!」「ヒロちゃん、大丈夫?」「アンタなんてことすんのよ!!」
そんな声があたしの頭上で飛び交っている。
土埃がもうもうと立って目を開けていられない・・・
目を瞑っていても頭がグラグラしているような感じはあった。
色んな人の手があたしを心配して立ち上がらせようとしている。

その中でひときわ大きくて安心できる手があった。
その手の持ち主が静かだったけれど力強い声で「北山、大丈夫か?」
両膝の下に左手を、肩のところに右手をそっと入れ
所謂『お姫様抱っこ』をしてあたしを軽々と持ち上げた。

「先生、俺が保健室に連れて行きます・・・」
「西、お前は違うクラスだろう?それに次、男子があるぞ」
「それでも、俺はコイツを優先したいです」
「わかった・・・西、後で事情を聞くからな!」
「はい、ありがとうございます。北山、頭痛いか?吐き気はないか?」
そう言いながら校庭から離れ真っすぐ保健室へあたしを連れて行った。

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1時限は現国、2時限は英語、朝から語学三昧な本日の時間割。
こんなにやれば次は体を動かしたくなるもので・・・・。
3~4時限は合同体育、それも9クラス一同でやるからそれは大変!!
まぁ、大変なのは恐らく・・・体育担当の先生かもね~~。
体操着を持って更衣室へ移動中、地面が揺れる感じがした。
「地震?」と思うには弱い揺れだったかな?
隣で笑っている愛ちゃんや他のクラスメートも特に驚いた様子も無い。
まぁ、朝食を少し控えめにしてきたし・・・その時はそう思っていた。

昇降口で運動靴に履き替えて、それぞれのクラスの列に並んでいく。
あたしのいる位置より3~4メートルのところに靴紐を結んでいる雄輝を見かけた。
その隣には彼と同じクラスの女子が雄輝と同じに屈んで何やら話しかけている。

「西君、あのさぁ、今度、あたしと・・・デートしない?」
「なんで、お前とデートしなくちゃなんねぇんだよ!?」
「だってさぁ、あたし、西君のこと大好きなんだもん♪
ファンクラブにも入っていたんだよぉ」
「だからって・・・そんなことできねぇし」
「好きな子いるって知っているけどぉ、あたし、諦めないしぃ、
絶対あたしの方が良いって!」
「・・・・・・」
「ねぇ、お願いだからぁ、1回だけでもぉ、あたしと付き合ったら・・・
あたしの良さがわかるって!!」
隣の女子を振り切るようにさっと立ち上がったとき彼の視界にあたしが入った。
「北山・・・」
「ねぇ、いいでしょう?あたしと付き合ってよ♪」
あたしがいることをわかっていて挑発するような目であたしを睨みながら
彼の腕にしな垂れかかって猫撫で声を出す女子。
恐らく雄輝には声が届いていないくらいの小声で、でも口の形で伝わっていると思う。
「ユウキのばか・・・・」そう言ってあたしはその場から離れた。


クラスごとに並び平静を装っていて
準備運動をしている間も足元はグラグラ揺れている感じ。
でも今日は男女別と混合での騎馬戦のグループ分けがあるから、
参加しないとクラスメートに迷惑が掛かるから頑張らなきゃ!
と、自分自身に気合を入れなおした。

女子の中でも比較的小柄なあたしや愛ちゃんは
無条件で女子のみも混合も騎手のポジション。
『それぞれのはちまきを奪い取る』がルールで
毎年、この競技がリレーに次いで白熱する。
リレーに選抜されなかった生徒にとってはコレが花形競技となる。
あたし自身、コレに唯一の情熱を傾けているわけじゃないけれど・・・・
それでも自分のクラスのために貢献はしたいものね。
混合のグループ分けは背の順や体格に関係するのでこれは後回し。
で、女子のみのグループ分けをしてとり合えず模擬競技をすることとなった。

あたしを上に乗せてくれる女子は、
皆バレー部やバスケ部に所属している女子ばかりで
男子と引けをとらないくらいの長身の子ばかり。
彼女達の手のひらや肩に手足を置き、
スッと立ち上がってもらえばなんて眺めが良いのかしら~~♪


「ヒロちゃん、私たちにグッと体重乗せちゃって大丈夫だからね」
「うん、ありがとう・・・」
「その代わりはちまきは絶対死守するのよ!!」
「OK!OK!任せてよ!!」
「おおっ!!頼もしいね~~~じゃぁ、行くよ!!」

陽射しが徐々に強くなってきている中、各クラスの男子は木陰で休んでいる形で・・・・
ふと斜め右の方に視線を向けたら腕組をしてあたしの方を見る雄輝がいた。

Page.127

・・・・・額が冷たい。
誰か、濡らしたタオルでも載せてくれたのかな?
でも・・・ちょっと違うな。
そう、冷たい手のひらでずっと額を触っているような・・・感じ・・・。



今朝から体調がすぐれなかったんだよね。
起きた時からなんとなく身体が重いな~~って感じで。
それでも二学期に入って、体育祭と文化祭が立て続けにあるから・・・・
『行かなくちゃ!』と気合を入れてみたんだけれど。

「広子、今日は休んだら?顔色悪いわよ」
「ううん、大丈夫・・・だと思う。それに体育祭も近いからさ!行かなくちゃ!」
「じゃぁ、無理しないでよ」
「ハーーイ♪行ってきまーーす!」
朝食もそこそこに雄輝と待ち合わせしている2本先の角まで早歩きで行った。

「ユウキ!おはよう!!」
「おうっ!おはよう。・・・あれっ?北山、顔色悪いぞ?」
「そう?大丈夫だよ・・・今朝母親にも言われたんだけれど
今頃夏バテかな~~?でも、朝食も食べてきたし、
体育祭近いから休んでいらんないじゃん!」
「おいっ!無理すんなって!・・・っていうか心配させるなよ」
「は~~い♪」
「真剣に聞いているのか?・・・ったく、北山は・・・・」
「なになに??ハッキリ言ってよ~~」
口ごもりながら雄輝はあたしの学生かばんをひったくるように奪い取った。

あたしの体調を考慮して心配してくれるのは嬉しいのだけれど・・・・
あの怪我したとき以来・・・雄輝の告白以来、凄く過保護かも。
あたしは年子で弟が1人いるけど、こんなに過保護な環境で育っていないから
さすがに当初は驚いたし、また怪我も完治していなかったらそうなのかな~~?
と思っていたけれど・・・その過保護ぶりは未だ衰えず・・・。
むしろ日増しに増徴しているような気がする。


雄輝は校門近くで愛ちゃんや他のクラスメートを見かけた途端
何も言わず、押し付けるようにあたしにかばんを返した。
校門に吸い込まれていく学生の登校の波からちょっと外れて
雄輝があたしを生垣の窪んだところへ引っ張っていった。

「夏バテ程度の顔色の悪さじゃないよ」
「大丈夫だよ!本人が大丈夫って言っているんだもん、大丈夫なの!!」
「ダメだ!今日はこのまま回れ右して帰れ!!」
「平気だもん!それにユウキは過保護すぎるよ~あたしそんなにヤワじゃないもん!!」
「今日も暑くなるって言ってたし、運動会の合同練習もあるんだぞ!」
「平気だって言っているでしょっ!!ユウキのわからずやっ!!もう知らないっ!!」

心配して重たい学生かばんを持ってくれたり、
敢えて自分の長身の身体で日陰を作ってくれているのに
その気遣いをわかっていながらも・・・・あたしは駆け出して行った。
教室に着いて自分の机にかばんを乱暴に放り投げ、
席に着いた途端力が抜けてかばんに突っ伏した。

「ユウキのばか・・・大丈夫って言っているのに」
―――――ばかはどっちよ?
「まったく、過保護なんだから」
―――――心配してくれてるんじゃないの?
「ユウキなんか・・・もう知らないっ」
―――――いなくなってもいいの?
少し頭痛もする頭の中で意地っ張りのあたしと、素直なあたしが囁きあっていた。
あたしの姿を廊下から雄輝が見つめているとも知らずに・・・。

Page.126

皆様、こんばんは。

『Love Songを聴かせて』の連載を無事に終了することが出来ました。
コメントや拍手等を残して頂いたり、また少しでも読んで頂いただけでも
とても励みになりました。厚くお礼申し上げます。

今回はタレント@芸能人と普通の女の子という夢のような!?
設定で・・・・未知なる世界の人を題材にするという暴挙に出てしまい。。。
壁にぶつかり、言葉を綴ることの難しさを痛感しました。

私の友人の中には芸能関係(某歌劇団出身・某舞台女優・某プロダクション勤務)の人が数人います。
過去にその人からの話を聞いたことなどを思い出しながら書きました。
華やかな世界に身を置いている人でもきっと恋には一所懸命だと思います。
きっと純粋だと願いながら・・・そんなことも含めて皆様に届いたら嬉しいです。

最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。



                 紫苑あかね拝


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コンサート会場は多くのファンが来て、今か今かと始まるのを待っている。
ここは・・・入院していた病室からも見えていた大きなイベント会場。
フェニックスの全国ツアーの最終日はいつもこの会場と決まっている。
今日お姉ちゃんはスタッフとして裏方に徹し、でもヒロさんは先日きちんとした形で発表した。
ヒロさんの出身地でのコンサート中に発表したそうだ。
その時のヒロさんもお姉ちゃんも幸せそうだったと、後日足立さんから聞いた。


大音響と共にフェニックスの公演が始まり、ファンの人達が総立ちで盛り上がった。
私の両隣を見れば・・・両親と兄夫婦も負けずにノリノリ♪である。
姪っ子達は義姉の実家へお泊りだそうだ。
そしてフェニックスのファンの母親は・・・・もう何も言うまい。
夢を見ているかのような錯覚に陥りそうになる。
私は真っすぐにキーボードのリュウさん・・・隆臣さんだけを見ている。
彼もきっとこの広い会場の中で私だけを見つめてくれていると信じて・・・・・。


公演も終盤に差し掛かり、舞台に大きなグランドピアノが運び込まれた。
今回のツアーに何度も足を運んでいるであろう熱狂的なファンの人達が騒ぎ始めている。
他の都市でのコンサートではなかったらしい。

一瞬舞台が暗転となった。
そしてグランドピアノにスポットライトが当たる。
そこに隆臣さんが1人座る。
「俺には・・・・自分がまだ中学生の頃から心に決めた女性がいる。
これに関しては皆も知っていると思う。まだ気持ちが伝えられない時、
曲を作っても気持ちが切なすぎて・・・・自分の満足のいく曲を作れなかった。
いつしか俺は、曲を作らなくなったんだ。
でも切ない想いも、苦しい想いも全て彼女へ溢れ出る俺の気持ちだから
音符にしたためました。この曲を俺の愛する美晴に捧げます」
会場が水を打ったようにしんと静まり返り、
隆臣さんの奏でるピアノの旋律が心地好く耳に届いた。
それは、いつか車中で聞いたデモテープの曲。
「完成したのね・・・」母がぽつりと呟いた。
母に頬を流れる涙を拭ってもらってやっと自分が泣いていることに気が付いた。
隆臣さんの奏でる曲に合わせて、ヒロさんが詩を詠むように想いの言葉を添えた。

演奏が終わり、隆臣さんが舞台の真ん中で頭を下げて・・・彼の目にも涙があったように見えた。
会場から湧き上がるような拍手、拍手、拍手・・・・。
ファンの人達が口々に「おめでとう!!」と言っている。

私はこの瞬間をきっと一生忘れない。
彼が私への真っすぐな気持ちを、想いを曲にしたためてくれる限り信じていける。
愛するあなたの腕の中でLove Songをずっと聴いていたい。





                      ―おわり―

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隆臣さんは庭から玄関にまわって、そのまま2人で私の部屋に入った。
ラグの上にベビーブルー色のカバーの平たいクッションが3枚、
ディスプレイが出来る四角い小さなテーブルの周りに置いてある。
そこにそれぞれ座った。
彼はどこか思い詰めたような面持ちで・・・・。

「美晴、ゴシップ誌の件、ごめん・・・こっちサイドで防御することが出来なかった
不安にさせて、ホントごめん、俺、美晴を守るって言っておきながら守れなかった」
「ううん、大丈夫だよ。確かに・・・当初は動揺したけれど・・・・
お姉ちゃんが、それだけじゃなくて両親も支えてくれたから。何より私が隆臣さんを信じているから・・・」
「そうか・・・美晴は強くなったな。」
「ううん、強くなったんじゃなくて、あなたを信じているから、
好きだから、何も怖がらなくていいと思ったの」
「美晴・・・・」
「それに、うふふふ・・・
天下のフェニックスのリュウさんの未来の奥さんになるのに、
弱かったら色んなことに太刀打ちできないじゃない?
お姉ちゃんも含めて『山本家の女性』は強いのよ!
あの母を見ていてそう思うでしょう?」
「確かにな・・・これは頼もしい味方が付いたな」
「そうでしょう?」
お互い声を上げて笑った。


「明々後日がコンサートツアーの本当の意味での最終日なんだ。東京では2日間公演するから。
関係者席だけど用意したから必ず来て欲しい」
「うん、でも・・・・夜だよね?」
「1人分だけじゃないから、もし可能ならご両親や大悟先輩家族も一緒にどうかな?」
「姪っ子達がいるから、お兄ちゃん家族はどうかな・・・聞いてみなくちゃわからないけど
多分、母親は行くと思うわ・・・フェニックスの大ファンだもの。
庭いじりするとき聴いているくらいだもんね♪」
「そうなのか!?誰のファンなのかな~~?俺か?ヒロか?う~~~むぅ、気になるな~~」
私はこんな風に過ごせる日が来るとは思わなかった日々を思い出しながら、
穏やかに流れる雰囲気を心から幸せだと思った。

「いつかの曲のデモテープのコピーを足立さんがお見舞いとして送ってきてくれたの。
意識が無い時、他の曲も含めて隆臣さんが作った曲や
フェニックスの楽曲を流していてくれていたの。
その時ね、幼い頃の夢を見たの・・・・。
いつだったか隆臣さんがうちのピアノを弾いてくれたでしょう?あの時の約束覚えている?」
「覚えているよ・・・あの時美晴はまだ幼かったけれど、
大きくなるにつれ俺の気持ちは切なくなる一方だった。
美晴への募る想いを音符にしたためても、想いが届かないという気持ちが先立って・・・
悲しげな、切なげな曲しか作れなくなってしまったんだ。」
「それであまり作らなくなったのね?」
「あぁ・・・ヒロは俺の気持ちとかよくわかっていたから
『モヤモヤとした気持ちを逆に曲として表現すれば良い』と
アドバイスしてくれたが・・・それもイライラの原因になっていたんだ」
「以前エレベーターホールでの口喧嘩ね?」
「そう、あの時は心底驚いたよ。口喧嘩になる原因の女性が立っていたんだから・・・・」
「あの時は本当にびっくりしたわ。でも原因が私だったなんて思いもしなかったわ」
「ごめん、驚かせて・・・」
「もういいから・・・・・こうしていられるんだから、もういいの」
隆臣さんは照れ隠しなのか、私の頭を子どもにするようにクシャリと撫でた。


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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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