2017 / 11
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翌週からあたしは頭のコブや打ち身、体調も良くなったので登校するようになった。
雄輝の部活の無い日は一緒に登校した。
日陰を作ってくれたり、歩道を歩く時でさえガードレールがあっても
自分は必ず車道側を歩くようにしてくれた。
それぞれのクラス近くまで一緒に行き、別れ際小さくバイバイして
教室に入るのが日課となった。


体育祭の合同練習がある時は、お互いの存在を確認しながら
それぞれの練習に勤しんだ。
先日の騎馬戦での事故があってから
決して後ろにまわって騎手部分を引きずり落とすような行為を
してはならないという厳重な注意が教師のほうからあった。

私が保健室に運ばれて行ってその後、
雄輝と保健の養護の先生から経緯を聞いた教務主任が
運動会での騎馬戦競技を検討するまで至ったという。
それと私を故意的に引きずり落とした女子は・・・
自宅謹慎ではなく厳重注意となったらしい。

運動会を2日に迫って来たその日に
私は校門のところでいつかの女子に会った。
雄輝と一緒に帰る約束をしていたので、
彼を待つために校門近くの植え込み前で待っていた。

「あの時のことは、謝るわ」
「うん・・・・」
「でも、あたしも西君のこと大好きだから!」
「・・・・・・」
「アンタには全部ひっくるめても負ける気がしない。
それに西君にとってあたしの方が似合っているんだからねっ!」
「似合っている?どういうこと?」
「成績も容姿もよっ!そんなこともわからないの?」
「何それ・・・・」
「まぁ、アンタにはそれくらいしか言い返せないわよね
彼と同等となれる『何か』を持っているの?」
「あたしは・・・・」
「彼だってそのうちアンタに飽きるわよ!だってアンタつまらないもん!」

畳み掛けるように話す女子の顔をまともに見ることが出来ずに俯いてしまった。
「(あたしは、ユウキに似合わないの?)」
「(成績や容姿も10人並みだし)」
そんな彼女の言葉が頭の中をグルグルと駆け巡った。
学生かばんを必死に持っていないと落としそうなくらい
あたしは自分の身体から力が抜けていくような感じがした。
具合が悪いわけではないのに・・・
あの時みたいに地面がグラグラする感覚もあった。
その時はもう彼女の声はあたしの耳には入らなくなってしまった。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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