2017 / 11
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「真凛、ここにいたの・・・・」
「ええ、紀(のり)ちゃん、もう行くんでしょう?」
「真凛も一緒に・・・・。ずっと私達一緒だったじゃない」
「ううん、私はここにいる。ここで『星』を探したいから・・・・」
「一緒に行って!彼も同じに・・・
工房を持たせてあげるって考えているわ、ねっ!!だから・・・真凛」
「ありがとう、でも・・・これ以上紀ちゃんをキライになりたくないの、
これ以上みじめな気持ちさせないで・・・お願い・・・」
「真凛・・・・まだ・・・・」
「違う、そうじゃないって・・・わかったから、
だからここにいるの・・・紀ちゃん幸せになってね」
「真凛、わかった・・・ごめんね」
「紀ちゃん、謝らないで・・・」

無二の親友、いえ、一緒に育った時期もあったから姉妹かな。
三崎紀江(みさきのりえ)ちゃんは今日結婚する。
私達2人のお父さん代わりだった
小山牧師の立会いのもと愛する人と人生を歩んでいく。

彼は、私の高校の同級生だった。
高1の二学期のときに転校して来た、物静かな人だった。
部活も同じ美術部に入り、彼の一挙一動が気になり
それは・・・初恋だったのかもしれない。
その年のクリスマス礼拝に彼を連れて行った。
とても楽しく過ごせると思っていた・・・。
でも、彼は私とは単なるクラスメートとして付き合っているだけで
既に養女になっていた紀ちゃんと仲良くなっていった。
イエス様の生誕を祝う厳かな礼拝は、悲しみの礼拝となった。


あれから・・・7年。
2人の門出のために心を込めて作った、
星が煌く万華鏡を気に入ってくれるだろうか。
制作中は無になれた。
心の整理がつくと思った。
諦められると思った。
でも、でも・・・・羨望と嫉妬と・・・・
心の風が吹き荒れて自分自身が嫌いになった。
「どうして?私じゃ、ダメなの?」
そんな時、山の里教会で静かに佇んでいれば私の心の風は凪いでいった。


ここは私が好きな場所。
ここにいれば安心できる場所。
ここしか居場所がなかったのかもしれない。
ここで『星』を見つけよう・・・・そう思った。

いつかここで一緒に『星』を見たお兄ちゃんに今凄く会いたい。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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