2017 / 09
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謙杜に仕事の終了を告げるべく連絡をした真凛は
テナントビルから少し距離のある駅まで歩いて行った。
彼に会えると思うと自然と早歩きになってしまう自分に対して思わず微笑んでしまう。
啓お父さんのお遣いといえ、初めて彼のお家にお邪魔するのだから手ぶらというわけにもいかず
カルチャーセンターの帰りなどに寄るお気に入りのケーキ屋さんで手土産を買うことにした。

19時過ぎてもやっているかしら・・・と思いながら店の前まで来てみれば
店舗全体がクリスマス調にデコレーションされており、
イルミネーションも綺麗に施されて真凛は思わず見惚れてしまった。
お店の中から顔なじみになっている店主の奥さんが「いらっしゃいませ」と声を掛けて来てくれた。

「この時間ですが、まだありますか?」
「いらっしゃいませ、今日は遅いのですね。
ええ、売切れてしまった物もありますが定番のプチケーキはあります」
「今日はちょっと・・・手土産用でお願いしたいのですが」
「そうですか・・・?それならプチケーキの詰め合わせがよろしいですね」
「ハイ、お一人でいらっしゃるのでそんなに数はいらないのですが・・・」
「かしこまりました」

男性って・・・ケーキはお好きかしら?
啓お父さんや匡お兄ちゃんのように甘党ならそうかもしれないけれど
当たり障りのないものを選びながらも彼の好みを想像しながらケーキを選んだ。
フルーツタルト、チョコレートケーキ、チーズケーキ、
イチゴショート、コーヒーロール、サバラン・・・・
定番のものが残っていて良かった。やっぱりここのサバランは外せないしね。


誰かのために好みを想像しながら何かを選ぶことは、真凛にとって殆ど初めてのことで
とても楽しい時間なのだと気が付いた。
箱に詰めてリボンも掛けてもらい、謙杜に会える喜びが歩調に表れたようで
ケーキ屋を出た真凛は足早に駅に向かった。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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