2017 / 06
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年も明け、今日はユウキと初詣に出掛ける。
近所の氏神様でお参りする予定なんだけれど・・・
ここがどういうわけかかなり有名らしくて方々から毎年沢山の人が参拝に来る。
学業・縁結び・家内安全・商売繁盛・・・その他諸々、ありとあらゆることを請け負ってくれるらしい。
加えてこの辺りの子ども達の七五三もここで済ませるくらいだ。
昨年まであたしも家族と一緒に元旦の朝、お参りに行っていた。
でも今年からは・・・ユウキとそういう仲になったので・・・・・
まぁ、ユウキ曰く「縁結びの神様だし、西との固い絆を結んでもらいたいからさ!」という。
弟には「正月からラブラブでイイですね~~♪」と茶化されるし。
初詣デートも良いんじゃないかな~vvなんてあたしは気楽に考えていたりする。

いつも出掛ける時、どちらかの家の前で待ち合わせなんだけれど
今日はユウキが親戚の家に寄ってから神社へ向かうという。
神社近くの郵便ポスト前で待ち合わせにした。
参道には露店が沢山出ているだろうから
特にあたしがそちらの方向へふらふら~~と脱線する可能性大なので
必ず食事はシッカリ済ませてくるように!と御達しまで付け加えられた。
うむぅ~~~ユウキめ~~よぉくあたしのことわかっているじゃん!!


曇り空の外は寒くてダウンジャケットと赤いチェックのプリーツスカート、
カラータイツとブーツを履いて来て正解だったかも。
ジャケットの下にはフリース素材のタートルネックと薄手のチュニックを着ているから結構暖かい。
お財布とハンカチとティッシュ、携帯電話は
フェイクファーがワンポイントになっている黒のショルダーバッグを斜め掛けにした。
母親に言われて一応使い捨てカイロを持って来たけど、これは登場させなくても済みそうかな。
学校と真反対の方向にある神社には、地元の人以外は最寄の駅からバスで行くらしい。
あたしは少し距離があるけれど自宅から徒歩で向かうことにした。


少し傾斜のある登り坂をサクサク歩いて・・・
あちゃ~~~出来れば始業式まで会いたくない人がこっち見て手を振っているよ。
同じクラスの『尾方聖司(おがたせいじ)』通称【オガッチ】同じクラスの陸上部の男子で
ユウキとは1,2争うライバルだって。
ユウキと同じようにファンクラブもあるらしくて、アイドル歌手顔負けの優しい顔立ちで
なかなか引き締まった身体をしているって・・・。
まぁ、これはクラスメートから情報なんだけれど。
クラスではどちらかといえば他の男子と一緒にふざけ合って人当たりも良くて
まぁ、クラス一のお調子者・人気者(でもスポーツ万能のイイヤツ)ってとこかな~。

でもあたしは何故か苦手なんだよね~~。
人気者ということを自覚していて『女子なら全員自分を好きになっておかしくない』
というナルシストな一面もあったるするからね。
で、あたしがユウキと付き合うようになってから
そのアプローチというかそういうことが特に酷くなったかも。
運動会の練習で倒れてしまったときもその後、
あたしが学校に出て来てからも何かと世話を焼こうとしていたっけ。
あの時は愛ちゃんに助けを求めたり、
休み時間にはユウキの所に逃げて行ったから大丈夫だったけれど・・・。

「よおっ!北山、こんなところで会うなんて偶然だな!
まっ!アケオメってことでヨロシクなっ」
「あぁ、オガッチ、アケオメ、こちらこそクラスメートとしてよろしく」
「どこ行くんだよ?この方向なら初詣か?」
「・・・・そう、初詣に行くよ」
「へぇ~~やっぱ行くんだ!俺も行くんだよ、
神社前で小学校時代のツレと待ち合わせなんだ」
「ふ~~ん、そうなんだ・・・・じゃぁ、あたしは先に行くね」
「ちょっと、待てよ。どうせ同じところに行くんなら一緒に行こうぜ!
それとも誰かこれから来る予定?」
「うぅん・・・神社の郵便ポスト前で西君と待ち合わせしているの」
「あぁ~そうなんだ~~じゃぁアイツと落ち合うまで俺と一緒にいようよ」

まったく同じところへ向かっているのに、ましてや同じクラスの男子なのに無碍に断る理由もなく
そのまま流されるように一緒に行くこととなった。
さすがクラスで人気者であるため話は楽しかった。
でもユウキと一緒にいるときの楽しさとは全然違うのだな・・・とも感じた。
待ち合わせ場所近くで携帯電話にユウキからメールが届いた。
親戚宅で手間取ってしまったので待ち合わせ時間に少々遅れるとの事。
メールの文面を見た途端あたしの顔が曇ったのがわかった尾方は心配そうな顔をした。

「どうした?西から?」
「うん、今親戚の家に寄って来るって言ってたんだけれど少し待ち合わせに遅れるって」
「ふ~~ん、それで北山の顔が途端に寂しくなったんだ」
「そう!?あからさまだったかな?」
「うん、思いっきり顔に書いてあるよ」
「ホント!?そんなつもりはないんだけれどね」
「・・・俺だったら北山をそんな思いさせない自信あるよ」
「えっ!?それって・・・・」
「言ったまんまだよ」
「でもあたしは・・・ユウキが・・・・」
「わかってるよ。でも俺だって北山のこと好きだし、
西には部活も北山のことも負けたくないんだよ!!」
「そんなこと言われても、部活はともかくあたしは
ユウキとオガッチとの勝負対象じゃないから・・・困るよ」
「ここの神社、縁結びの神様で有名だよね。ここでこんな風に話しているのもきっと何かの縁だよ
俺と付き合ってよ。どこか冷たい西より俺のほうが北山を大事にするよ」
「そんなのイヤ!それにユウキは冷たくないもん!」
「なんで?俺だってファンクラブあるんだよ?
その俺が北山が好いって言ってるんだから嬉しいだろう?」
「そんなの関係ないっ!あたしの気持ちは全然お構いなしじゃん!」
「そんなこと無いって!!」
「イヤだ~~離してよ~~~手が痛くなっちゃう~~」

待ち合わせ場所から少し引っ込んだところへ強引にズルズルと尾方に引っ張られた。
表の参道とは違い引っ張られていく道は、
通常宮司さんが出入りする参道のようで人通りは殆ど無い。
露店や人通りから少ししか離れていないのに
木立のせいであたし達は他の参拝客から死角になっている。

大きな木を背に身体を尾方に押し付けられて、無理やりキスされそうになり
パニックに陥ったあたしは両手をブンブンと回した。
その拍子に持っていた携帯電話でリダイヤルしていたようだった。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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