2017 / 08
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Page.179

修二は寝室から出てこたつテーブルの上に置いてある自分の携帯電話を手に取った。
携帯電話の電源を入れ着信やメールを順に確認していく。
身内からもメールが入っていて文面を見ながら眉間に皺を寄せた。
その間、リビングには幸乃はいなく洗面所の方で激しく水を流す音がした。
きっと洗濯をし始めているのだろう・・・と特に気に掛けず彼女に話し掛けた。

「幸乃ちゃん!お鍋火にかけても良い?」
「お風呂済ませたらコレ食べたいんだけど・・・」

かなり大きな声で話しかけたが、幸乃からの答えがなかったので
少し不審に思った修二は洗面所の方へ行った。
洗面所の扉が閉まっていたので勢いよく開けた。
そこには手も顔も泡だらけの顔を洗う幸乃がいた。

「修君、なぁに?」
「あぁ、顔洗っていたのか・・・」
「うん、ごめんね、聞こえなかったから・・・どうしたの?お風呂入るでしょ?」
「うん、入るよ。あっ!そうだ!!
ロールキャベツを風呂から上がったら食べたいから火にかけておいたよ」
「ありがとう、でも弱火にしてくれた?ホワイトソースだから・・・」
「えっ!?弱火?してねぇよっ!こげちゃうね」

そう言うや否や修二は洗面所を飛び出しキッチンへ走りこんだ。
その光景を見た幸乃はクスクス笑った。
修二の入浴準備をし、自分の口をよくすすぎ先ほどの気分の悪さを一新させるために
頬を数回軽く打ち自分自身に気合を入れた。
そして洗濯機を回したいため、修二に洗濯物を入れてくれるように大きな声で入浴を促した。


「朝風呂は、気持ち良いね~~♪」
「そうよね~~贅沢だよね」
「やっぱりここの家で良かったってこの頃富に思うよ」
「そう?角部屋だから水周りにも窓が付いているしね。
それに廊下にもちゃんとした窓が付いているから明るいよね?本当にここで良かったよね」
「そうだな・・・俺の稼ぎでちょっと高望みかなって思ったけど買って良かったな!
以前住んでいた賃貸は社宅みたいな物でそれこそ身分相応じゃなかったしな~」
「うん、そうね。環境も良いしね~」
「まぁ、俺は良いとして幸乃ちゃんは通勤するのに
駅が遠いのだけは悪かったな~って思うんだよ」
「いいの、いいの、バスに乗れば良いし」
「ところで、さっき俺の実家からメールあったけれど・・・
今日夕方ご飯でも食べに来ないかって」
「そう・・・・」
「どうした?」
「ううん、なんでもない・・・・」
「まだ気にしているのか?」

幸乃は否定するようにふるふると首を横に振った。
修二は途端に元気がなくなってしまった向かい側に座る幸乃の手を握った。
お喋りをしながら食事をしていたが、ふと彼女の食事があまりすすんでいない事に気が付いた。
目の前にあるスープ皿に入っているロールキャベツは1個しか入っていないが手付かず状態。
野菜サラダもプチトマトに珍しくマヨネーズを付けている。
朝はコーヒーを欠かさなかった彼女が珍しくミルクティを飲んでいる。
心なしか顔色が優れないような・・・。
特に愛し合った後の翌朝は寝不足になると以前話していたことを思い出した。
もう一度幸乃の手を握りながら親指で手の甲を擦りながら「大丈夫?」と訊き
彼女がコクンと頷いたのを見てから修二もニコッと笑った。


食事も終わり、修二は休みの日には必ずやることで
食器の後片付けとガステーブルの掃除を率先してやった。
その間、幸乃はベランダ横にある室内干し用のサンルームに洗濯物を広げた。
大人2人の生活なのであまり量が無いのでそれもすぐに終わり掃除機をかけ始めた。

各々が休日の午前中の役割分担をこなしている間、CDコンポのスピーカーからは
耳に心地好い音楽が流れていた。
時折、お気に入りの音楽を口ずさみながら・・・・。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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