2017 / 07
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冬の空特有で風が吹くと耳が痛く感じる。
でも今日の2人でのお出掛けは修二の運転で
郊外に新しく出来たアウトレットモールに行く。
そこに出来た輸入家具店に前々から行きたかったのですぐに出発した。

「休日だから混んでいるかな?」
「そうね、もし入れなかったらまたの機会にしようね」
「そうか?でもそうしたらなかなか時間が取れないぞ!?」
「うん、でも仕方がないじゃない」
「いや、幸乃ちゃん今日は一日掛かりでも絶対に行くぞ!オ――ッ!!」
「きゃははは、修君、そんなことで拳揚げないでよ~~」
「だって楽しみにいたんだよ?」
「それって・・・家具屋さんに行くこと?それとも私とのお出掛け?」
「両方だよ!!」
「よろしいっ!それでOKです♪」
「は~~~、幸乃先生は厳しいからな~~~」
「そんなこと無いですっ!!」

目的地までの車中、久し振りにデート気分を味わえることがなんだかお互い嬉しくて、
妙に胸の辺りがくすぐったくて2人は沢山笑った。

修二の職業柄、本人とわからないような服装が多い。
この日も薄い色の付いたサングラスにニット帽、
ダウンジャケットにデニムのパンツという出で立ち。
身に付けているものは一目見て有名ブランドのものではなく
購入したところは大手アパレル会社の量販されている洋服ばかりだ。
それでも滲み出るオーラは隠し通されるわけでもなく
人込みなどで誰か一人が気が付けばあっと言う間に人だかりになることはしばしばあった。
週末のアウトレットモール、どれだけの人が集まるのか?
皆目検討がつかない・・・・。
もしそうなった場合、いつも通りに別行動を取れば良いことだと
助手席に座っていた幸乃は思った。

「修君、確認ね・・・また人が集まったらいつも通りね。
携帯に電話してね、いい?」
「あぁ、またかよ・・・」
「だってしょうがないでしょ?」
「なぁ、もういいじゃねぇか?」
「でも・・・修君のイメージもあるし」
「イメージなんか勝手に周りが作り上げたものだし、
俺自身のことは見てくれてないだろう?」
「そんなこと言ったら元も子もないじゃないの・・・」
「いいんだよ!」
「修君・・・怒ったの?」
「怒ってない!!」
「怒ってるよ・・・だって鼻の穴が膨らんでるもん」
「・・・・クッククク、幸乃ちゃんには参った~そうだよ怒ったよ、
でもそろそろ俺達の事をきちんとした形で発表しなきゃ、俺はそのつもりだよ・・・」
「そう・・・なの?じゃぁ、私も心づもりしなくちゃいけないよね?」
「あんまり深く考えなくて良いよ。俺達の中がどうかなるわけじゃないし
それと・・・ちょっと幸乃ちゃんに相談があるんだ」
「何?」
「う・・・ん、まぁ、今じゃなくて良いよ。とりあえず帰宅してから話すから」
「うん、わかった」

程なくしてアウトレットモールの大型駐車場に入るための列の最後尾に車を停車させた。
思ったほど行列は並んでいなく、このままだったら間もなく敷地内に入れるだろうと思った。
彼らの前に並ぶワゴンタイプの車に『赤ちゃんがのっています』という
ステッカーが貼ってあるのが見えた。
幸乃はそれを凝視するように前を向いたまま思い詰めたような面持ちだった。
少しそれが気になる修二だった。

「前の車に赤ちゃんが乗っているのかな~?」
「・・・・・・」
「幸乃ちゃん?どうしたの?この頃、ぼんやりすることが多いよね」
「あっ、ううん、何だっけ?」
「いや・・・いいよ、なんでもないから」
「そう?」

やはり様子が気になる修二は買い物が終わったらゆっくり幸乃の話を聞こうと思った。
きっと何か・・・・悩み事があるのだろうと愛しているが故の本能で感じ取った。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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