2017 / 06
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安定期に入るまでは絶対安静を強いられていた幸乃だったが
今は自宅に戻り穏やかな毎日を過ごしている。
結局仕事の方は辞めてしまったが、
いずれ子育てが一段落付いたら復帰すると宣言したのは先日のこと。
それも修二の母親の薦めだった。
戌の日に腹帯と安産のお守りを神社で貰って来て、
修二が自宅いる日に父親と一緒に届けに来た。

「これは鞠子さんにも贈ったものと同じなのよ。
彼女も2人産んでいるけれど安産だったから・・・きっとご利益あるわよ」
「お義母さま、ありがとうございます」
「幸乃さん・・・その・・・色々とごめんなさいね・・・・
私、後妻で・・・色々周りから引け目があってね」
「もう、忘れましたから・・・いいんです。
それより、湊家について色々教えてください」
「そうね、先ずはお料理からね・・・
それと幸乃さんのお仕事については私も一目おいています。
だから是非これからも続けられる範囲でやって言って欲しいわ」
「お義母さま・・・・」
「多分、いいえ、私はあなたに嫉妬していたのね。
夫に愛されて、天職と思える仕事に就いて頑張る姿が眩しすぎたのかも」
「・・・・・・」
「もし、修ちゃんが『仕事辞めろ!』って言ったら子ども連れて家に来なさいね。
お父さんと一緒に子どもの面倒は私が見るから、あなたは仕事に行けるでしょう?」
「そうだよ、幸乃さん、修二は頑固なところがあるからね。
もしそうなったら、修二は放り出して構わんよ!」
「絶対にそんなことにはなんねぇからな!!」

両親の挑発的な態度にムキになって怒る修二を見て幸乃は幸せを噛み締めながら
丸く膨らんできたお腹を優しく撫でた。
そして幸乃の手料理に舌鼓を打った両親は上機嫌で帰って行った。


入浴後幸乃はベッドの上で料理の本を広げていた。
来週末にフェニックスのメンバーを自宅に招くためにメニューを考えていた。
もう悪阻は治まっているのでこういう本を見ていても気分が悪くなることは殆どない。
むしろ必要以上にお腹が空いて困る。
検診時には「あまり体重を増やさないように!」と釘を刺されいている。
修二は首にタオルを掛け、ミネラルウォーターを持って寝室に入って来た。

「幸乃ちゃん、あんまり根詰めるなよ?」
「大丈夫だよ、それより、修君、コレ見て、美味しそうだよ~~」
「悪阻が治まった途端、今度は凄いな食欲が。まぁ、2人分だからな」
「うん、でもね、それでもバクバク食べちゃダメなんだって!
『カロリーオーバー』のはんこ押されちゃうんだよ」
「そっか・・・それは大変だね~~~」
「あっ!他人事のように言ってるな~~~」
「他人事だよ、俺の体じゃ無いし」
「ベビーちゃん、パパはあんなこと言っていますよ~~
出てきたら思いっきり『メッ!』ってしましょうね」
「パパは、そんなこと言っていませんよ~~~」

思わず2人は顔を見合わせて笑った。
暫く来週末について話をしてから修二は改まって幸乃に向き合った。

「再来月、映画の制作発表の会見がある。それで事務所社長とマネージャーと
それとメンバーともよく話し合った結果なんだけれど、幸乃とのこを正式発表しようと思う」
「えっ!?そうなの?制作発表の場で?」
「いや、そこでは場違いだし、他のスタッフの方々に申し訳ないからね、
その会見の前にすることにした」
「私は・・・その場に行かなくても良いんだよね?」
「うん、いいよ。幸乃ちゃんは芸能人じゃないし
ヒロもリュウも正式な記者会見の時にお嫁さんは同席していなかったから」
「良かった、こんな丸いお腹で出て行ったらイヤだもん」
「俺にとってはこんな幸乃ちゃんも可愛いと思うし、妊婦は美しいと思うよ。
幸乃ちゃんを愛した証がここですくすくと育っているんだよ・・・
愛しく思い、その母親を神々しく思うよ」
「修君、照れるよ・・・」
「そうか・・・・?」

左手で幸乃の肩を抱き、右手で顎の下に手を添えて彼女の顔を上向きさせた。
親指で彼女の唇をなぞりそれを半開きにさせた。
そっと唇を寄せて初めは啄ばむように、徐々に口付けは熱さを増し深くなっていった。
幸乃を横向きに寝かせ自分の腕に頭を乗せた。
パジャマの合わせ目から手を忍び込ませ特に敏感となった胸の頂に手を伸ばした。
彼女が過剰に反応し甘い声を出したので修二は手を引っ込めようとした。
幸乃は「大丈夫だから」と言い自らパジャマのボタンをはずした。

灯りをやわらかい光に落とし、修二は彼女の美しい姿に見惚れた。
潤んだ瞳で見つめる彼女に覆い被さり決して無理強いせず、ゆっくり、丁寧に愛した。
彼女の中から溢れ出る愛情をいつまでも味わった。
彼の自分への愛の強さを感じ、幸乃はそれを優しく撫でた。
そして労わり、彼自身が蕩けてしまうような感覚に陥らせた。
彼女を横向きにし修二は後ろから抱き締め、温かな彼女の中に己の熱い魂を埋めた。
そしてゆっくりと確実にお互いの愛情を確かめるように歓喜の中で溶け合った。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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