2017 / 09
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『新進の俳優・石川翔に隠し子か!?お相手は一般の女性!!』

事務所の打ち合わせ室にあった新聞にこう記載されていた。
主要のスポーツ誌に大きく見出しを躍らせている記事が目に留まった。
一緒に掲載されている写真を見て愕然とした。
保育園であろうか門のところで小さな男の子を抱き上げている
事務所の後輩の石川が写っていた。

その隣に立つ女性を食い入るように見つめた。
石川を見上げてにこやかにしている。
肩に下げているショルダーバッグ
大きめなペンギンを模ったストラップがぶら下がっていた。

有名な水族館で買ったものだから
同じものを持っている人がいても不思議ではない。
しかし、一般の女性ということで目元は隠しているが・・・。
こんなに恋焦がれて、逢いたくて。
今でも愛している女性を忘れるはずがない!

記事を読み進めていけばまるで石川と夫婦のような
それを確信しているような内容だった。
新聞をぐしゃりと握り締めてこの事実を受け入れないと改めて感じた。


「翔!どういうことだ?」
「マネージャー、別に隠すことじゃないですよ」
「この記事どおりなのか!?」
「俺は・・・そうなりたいと思っています」
「ということは・・・彼女はお前の・・・というか子どもはお前の?」
「・・・残念ながら俺の子じゃないですよ。
でも生まれたときから世話しています。
彼女は幼友達で・・・シングルで育てています」
「じゃぁ、否定のコメントを出すようにする」
「いえ、俺はこの記事を利用しても・・・
彼女を俺のものにしたいです」
「翔、それは無謀だ!!
それに彼女の・・・その相手は知っているのか?」
「相手、それは俺も知らないです、
いくら聞いても絶対に答えてくれないです」
「お前がこの記事どおりに望んでいても、
相手のことをお前に打ち明けないということは
彼女はこの記事によって困っているはずだ。
本当に相手を想うならきちんとしたコメントを出すべきだ!」


まさか同じ事務所内でこんなやりとりをしているとは気づかず
俺は午後からオフなのをいいことに
このスポーツ誌の担当記者と連絡を取った。
そしてまたたく間にこの写真を撮ったであろう
保育園の場所と名前を聞き出した。

その見返りとしていつか俺から爆弾発言をするという確約した。
それは・・・彼女と俺、和華子とマオに関することだ。

俺は保育園近くまで来た。
ここに来れば彼女に逢えると思ったからだ。
しかし、夕方にはまだ早い時間。
お昼寝の時間であろうか・・・園庭もひっそりとしている。
数時間待っていれば彼女に逢えるのか?
それでも俺は待つつもりだった。
近くのコーヒーショップで時間を潰すことにした。
そしてあの頃のことを思い出していた。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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