2017 / 07
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「私はね、君に・・・堂前和華子さんに本当に会いたかった。
・・・やっと念願叶ったよ」

そう言いながら秘書の人に渡した書類の入っていた
同じ大きさの封筒を見せた。
中から数冊のアルバムが入っていた。
私がそのアルバムと社長の顔を不躾にも見比べていると
「見てごらん」と1冊のアルバムを差し出した。

そっとアルバムの表紙を捲り・・・。
「あっ!」と小さく声を出してしまった。

「驚いたかね?そうだろうね・・・」
「あの・・・これが・・・なぜここにあるの・・・ですか?」

あまりにも驚きすぎて、口が上手く回らずきちんと喋れなかった。
それでもアルバムの中のそれらは全て知っている。
だってそれは全て我が子と自分だったから。

「これは私の大学の後輩に頼んで、事ある毎に貰っていたものだ。
もっと早くに・・・いや、この子が生まれる前にきちんとすべきだった。
私の息子は・・・この子のお父さんだ」
「えっ!?」
「そう、驚かないでくれよ?はははっ・・・本当に・・・」
「映の・・・お父さんって・・・マオさんの?」
「そうだね、『マオ』は私の息子で次男だが・・・」
「ええっ!?」

社長の前だというのに素っ頓狂な声を出してしまった。
頭の中を色々なことが巡り始めた。
そして・・・今までの色々な想いが溢れるように涙が一筋流れた。

「今まで本当に苦労させてしまった。
どんなに謝っても足りないくらいだ・・・これからは・・・
孫のために、そして・・・次男のお嫁さんのために・・・」
「いいえ・・・苦労なんか・・・していません
むしろ、マオさんのおかげで私はかけがえのない幸せを
宝物をこの胸に抱くことができました。
だから謝らないでください・・・でも・・・
もしそれでも・・・気がおさまらないと仰るのでしたら・・・
是非この子・・・いつか抱きしめてください」

いつの間にかお互いの両手を握り締め、昔からの知り合いのように
微笑みあった。
それぞれの心は温かだった。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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