2017 / 10
≪ 2017 / 09 2017 / 11 ≫
Page.

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


Page.72

私、南愛子(みなみあいこ)中学2年生。
親友の北山広子ちゃん、愛称ヒロちゃんとは小学校から大親友。
生まれてから幼稚園までは、父親の仕事の都合でフランスに住んでいた。
所謂、帰国子女ってこと。
小学校入学を機にこっちへ転勤となって・・・それと同時に父方の祖父母と同居し始めた。
入学当初、集団登校などもあった。
他の友達は同じ幼稚園や保育園を卒園してきているからそれぞれもうお友達がいた。
私には・・・そういう友達がいなくて。
いつもお世話してくれる小学2年生のお兄ちゃんはいたけれど・・・。

そして入学式の次の日からいきなり登校拒否!
「学校に行きたくないないら、ここでおばあちゃんのお手伝いしている?」とか
「学校行かないでおじいちゃんのお店でバイトする?」なんて祖父母は甘かったけれど
特に母親は、首に縄をつけてでも登校させたくて当時は躍起となっていたっけ。

そんなことが5月のGWまで続いて、休み明けに席替えになった。
私も窓際の席の一番前、担任の机の前。
なんか端っこ過ぎてクラスメートから仲間はずれにされた気分になってしまって・・・・。
机を移動させた途端、下を向いてしまった。

「どうしたの?南さん?気持ち悪いの?
先生っ!南さんが―――!!気持ち悪いみたいです!!」
私の後ろの席になったヒロちゃんが私の様子に気が付いて担任に教えてくれた。
補助で入っている先生が付き添って私は保健室へ。
席を立つ時、ヒロちゃんが心配そうな顔で見ていたのを今でも覚えている。

1時限の授業の前に保健室へ連れて来られたのだが、
いつも家にいる母親や祖母と連絡が取れないので
結局、2時限の終わりまでベッドで休んでいた。
「微熱があるから本当はお家に帰った方が良いのだけれど・・・・
お母さんと連絡が取れないから暫くここで休んでいてね」
養護の先生の言葉に入学して初めて自分の存在を知ってもらえたような気がして涙ぐんでしまった。

25分休みに入り、保健室の窓から校庭で遊ぶ児童の声が聞こえてきた。
ベッドの周りは白いカーテンで閉ざされていて・・・楽しそうな声と反対に私の心は沈む一方だった。
スポンサーサイト


この記事へコメントする
















presented by 地球の名言

紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

只今ランキング参加中なり。 ポチッとして頂けたら嬉しいです。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。