2017 / 08
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「東野先輩!?」
「君は・・・・?」
「えっとぉ・・・回覧板です。あの・・・オケ部2年の南です。」
「あぁ・・・君が噂の『コンサートマスターの愛ちゃん』だね?」
「えっ!?噂になっているんですか?・・・あのここ先輩のお家ですか?表札が違うような・・・」
「いや・・・違うんだ。ここ、じーちゃん家で俺の両親共働きだから夕食はいつもこっちで食べてるんだ
と言っても俺ん家は同じ敷地内で向こうの方に建っているけど・・・ここからじゃ見えないかな~?」
「そうなんですか」
「あっ!回覧板だね。俺、貰っとくよ、ご苦労様、ありがとう」
「はい、じゃぁ、よろしくお願いします」
「そうだ!そういえば・・・君ってよくもう一人の子と部活の練習を見に来ているよね?」
「・・・はい、ヒロちゃん・・・・いえ、北山さんとたまに見に行っています。
気が散るようなことしてごめんなさい」
「いや・・・いいよ。あの子がヒロちゃんか・・・・ふ~~ん」
なんだか意味深な含み笑いをする先輩。
どうしてなのかこの時はわからなかった。
「じゃぁ、これで失礼します」
「うん、気を付けて・・・じゃぁ、またオケ部の練習が無い時にでも陸上部の練習を見に来てよ」
「はい、ありがとうございます!!!」
私は、自分自身の嫌な部分を気にしながらもハプニングに心から喜んだ。
自宅に戻った私はスケジュール帳でオケ部の練習の無い日を
チェックして浮き立つ気持ちを抑えることが出来なかった。
翌日から校庭の片隅で朝練や放課後の部活に励んでいる陸上部を確認するのが日課となった。
ひときわ背が高いのが東野先輩、その次がヒロちゃんが気になっている西君。
それぞれに私設ファンクラブがあるのも頷けるような気がする。


「愛ちゃ~~ん!おはよう!!
今朝はごめんね~~弟と体操着を取り違えていて・・・朝からパニクッちゃったわ」
「おはよう、ヒロちゃんは大丈夫?」
「お母さんが、ご丁寧に取り違えて入れてくれたんだけれど・・・
何か朝から嫌な予感したんだよね~~
で、中身を確認したら、もう弟のじゃん!!私の体操着あんなにデカクないって!!」
「そうなんだ~~でもお母さんも大変だなんだよ。年子で中学生だったら・・・」
「確かにね~~~。小学校の時も色々工夫して目印付けていたけれど校則の関係でそれは出来ないから困ってるんだよウチの母親・・・・天然要素炸裂だからさ~~。
あっ!ねぇねぇ、あそこでトレーニングしているのは東野先輩じゃないの!?」
「・・・・そうだね」
「相変わらず、カッコイイね♪憧れちゃうな~~」
「・・・・・・・」
「ねぇ、愛ちゃんもそう思わない?」
「・・・・・・・」
「隣は・・・雄輝かな?あぁ、あの走り方は雄輝だわ・・・ねぇ、愛ちゃん?」
「・・・・・ごめん、ヒロちゃん、私、先に行くね」
「愛ちゃん・・・・?」
純粋なヒロちゃんの感情表現に嫉妬した私・・・・また自己嫌悪。
SHRから落ち込みっぱなしで今日一日中、
全てが裏目に出て結局先輩の姿も見ず部活も休んでしまった。
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【う、う~ん。】
時に、無邪気であることって怖いと思います。
ヒロちゃんに嫉妬しちゃったんだ。
でも、愛ちゃんもヒロちゃんも
どっちも悪くないんだよね~。
今私は愛ちゃんを応援したい気分。
【応援してあげてください】
☆緋沙子さん、こんにちは。

>時に、無邪気であることって怖いと思います。

そうなんです。
相手の心を汲んでやれないくらい無邪気さは
時に残酷な行為となりますからね。
今のところ味方のいない一人で闘ってる彼女を
応援してくださいね。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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