2017 / 09
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そんなある日、いつものように彼女は小さな本を片手に乗ってきた。
この日は珍しく車内は混んでいて、彼女の後ろから雪崩込むように人が沢山乗ってきた。
必然的に彼女は、いつもの定位置ではなく俺の近くの吊り革に摑まる形となる。


定刻に発車し二駅ほど過ぎた時、電車が急停車をした。
その時、彼女の持っていた本が俺の足元に落ちたので拾った。

「あ、ありがとうございます」

彼女は鈴を転がすような声でお礼を言い、
セミロングの髪の毛を揺らしながらペコリと会釈をし本を受け取った。
もう一度彼女の声が聞きたいと思ったのは
俺と彼女が本を渡すことで一瞬繋がった時だった。

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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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