2017 / 10
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「どうしてフェニックス達と一緒だったの?」
エレベーターのドアが閉じてすぐに渡辺チーフが
早速聞いてきた。
私は、下の通用口で入れなかった経緯を話した。
渡辺チーフは『美晴ちゃんらしいことだね』と笑った。

やっぱり天然なのかな~私って。
確かに、9歳年上の兄は父親と一緒に弁護士をやっているし、
そのすぐ下の姉はフェニックスの専属スタイリストしているし、
どちらも色々な面で勘が鋭くないと出来ない仕事だもんね。

「渡辺チーフ、まだ仕事・・・残っているんですよね?
サクサクやってしまいましょう!」
「そうなんだよ、明日までに仕上げておかなくちゃいけないのが
数件あってね。悪いね楽しい時間邪魔したようでさ・・・」
「いえいえ、大丈夫です。
それに・・・礼子先輩を迎えに行かないと・・・
だんだん無茶しますよ、飲めないのにもう出来上がった感じでした」
「またか・・・・まったく、アイツは・・・」
そんな風に呆れて礼子先輩に対して話す渡辺チーフの目は優しかった。


途中で切り上げてしまった仕事に直ちに取り掛かった。
渡辺チーフは、書類を1枚見せた。
担当者数人の名前がそこに記されていて・・・・

「次回のフェニックス出演のCMだが、
担当の広告代理店が『未来堂』なんだ。
制作担当者がこの人達だから把握しておいてね。」
「あっ・・・・さっき合コンで会った人の中にこの人の名前あったな~
えっとぉ、『イノウエアツシ』さんだったかな?」
「さっき会ったのか?そうか・・・井上さんに既に会っていたのか・・・」
「はい、お目にかかりました」
「まぁ、美晴ちゃんに限ってないと思うけど」
「・・・・?」
「あちらもこちらも華やかな世界にいるのだから
色々あると・・・メンドーな事になるから気を付けるようにね!」
「私がですか?無い無い!ありえないですよ~」
「山本先輩の大事な妹さんを預かっているんだからね!
こっちは目を光らせているんだよ」
「すみません・・・お世話になっています」

ふと、脳裏に兄の顔が浮かんだ・・・・。
それも腕組している格好で。
兄の高校の後輩の渡辺チーフに迷惑掛けてしまってはいけないと思い
身を引き締めるよう気持ちを切り替えた。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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