2017 / 06
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あちらは同期を2人連れて来て3人。
こちらは私と礼子先輩の2人。
計5人で食事会という名の合コンとなった。
同期のうち1人が偶然にも礼子先輩の大学の同窓生で・・・・
かなり内輪だけで話しが盛り上がっていた。
もう1人の同期はいつかの私のように人数合わせの要員のように来た人。
実は、婚約者がいるとか・・・・。

話の中心は専らアツシ。
というか、他の人が話題を振っても自分の自慢話にすり替えてしまったり
話しの腰を折ったり、私個人的には本当に苦手なタイプだな~って感じた。

食事も終わり、人数合わせ要員の人は帰り
礼子先輩とその同窓生の人は他の同窓生に連絡を取って
そのまま別の場所へ流れるという。
私はアツシに「2人だけで飲みに行こう」と誘われたけれど
この年齢で未だ門限のある身分の私は丁重に断った。
少し驚いたアツシだったが、最寄り駅まで送るということで引き下がった。


それから食事に行ったり、試写会やお芝居のチケットが手に入り易いということで
月に1~2回の割合で会った。
傍から見れば、それはデートをしているようにみえたかもしれない。
でも私は自分の気持ちがいつもどこか違うところにあるような感覚を感じつつ、
ずるずると半ばアツシに引っ張られるように付き合っていった。

そんな関係が4ヶ月以上続いた頃・・・。
フェニックスのコンサートツアーの準備で私の生活は忙殺され始めた。
家族ともまともに話が出来ない毎日で
重要なことは家族のケータイにメールで連絡する始末。
相変わらずアツシからの『お誘いメール』(礼子先輩が命名)攻撃は衰えず、
ケータイチェックの度に閉口してしまった。


定時に退社できる日はなくとも門限には充分間に合う時間に退社した時
通用口前の道にアツシが待っていたときは少々引いた。

「どうしても会いたかったから、ここで待っていたんだ。」
「そうなんだ・・・でも、仕事が忙しくて・・・」
「今夜は食事して行こうよ!君だって僕に会いたかっただろう?」
「う――――ん、でも、ごめんね、
今夜は早めに帰れそうだから出来たら自宅で食事したいの」

その言葉に急に態度を変えたアツシは怒鳴った。
「なんだよ!君は僕に会いたかくなかったのかよっ?」
「友達としては『どうしているかな?』くらいに思っていたけど・・・・」

じりじりとアツシにビルの壁に追いやられて行く。
私の中に危険信号が点滅し始めた。

「こんなに・・・僕は君の事想っているのに・・・・
あの合コンのときから好きなのに!」
「えっ!?」
「僕とちゃんと付き合ってくれよ!
僕は・・・知っていると思うけれど未来堂のいずれ経営者側の人間となるんだよ」
「・・・・・・・・」
「こんなエリートの僕にここまで言わせて・・・・・恥を掻かせないでくれよっ!」
「私・・・そんなつもりじゃ・・・・」

突然の告白に驚いてしまった。
そしてアツシに壁に押し付けられて抵抗すら出来なくなってしまった。
ただ私の頭の中に危険信号が発し『怖い』という想いだけが満ちた。
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紫苑あかね

Author:紫苑あかね
恋する人たちの切ない想いを描いています。

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